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フィルター
彼女の名前を久しぶりに見たのは、 日曜の午後、何気なく開いたSNSだった。 共通の友人が載せていた結婚式の写真。 柔らかい白のドレスを着て笑う彼女の隣に、 見たことのない男が立っていた。 写真につけられたコメントには、 “本当にきれいだった。末永くお幸せに” と書かれていた。 俺はしばらく、その画面を閉じることができなかった。 驚いた。 というより、 ついに来たか、と思った。 彼女がいつか誰かと結婚することくらい、 頭ではずっとわかっていた。 別れてからもう四年も経っている。 立ち止まっているのは、たぶん俺だけなんだろうとも思っていた。 それでも、 写真の中で笑っている彼女を見た瞬間、 胸の奥に沈んでいたものがゆっくり浮かび上がってきた。 彼女とは、結婚するはずだった。 社会人になって五年目、 お互い仕事にも少しずつ慣れて、 貯金もして、 同棲も始めて、 自然と未来の話をするようになっていた。 どっちからともなく、 「次の春くらいに入籍しようか」 なんて話していた。 プロポーズらしいことは、まだちゃんとしていなかった。 でもそれでも、 たぶん二人とも同じ未来を見ていたと思う。 少なくと
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彼女の名前を久しぶりに見たのは、 日曜の午後、何気なく開いたSNSだ…
視聴回数: 5.6万 回1 週間前
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